性能データについて
シポフェースの代表的な性能について少し触れておきます。
①あまおと・音鳴り
シポフェースでは雨音で10デシベル、音鳴りを想定した衝撃音では15デシベルの音量低下があり、残響時間は1/3に減少し他社の追随を許しません(図1)。このような雨音や音鳴りが大幅に緩和される理由は弾性ポリマーセメントの防水性能に優れた柔かな素材構成にあるのです。それはあたかも制振鋼板のように屋根に当たった雨粒の衝撃を和らげ吸収してしまいます。音鳴りについては、遮熱効果で屋根鋼板温度の上昇が抑えられるので屋根のひずみが大幅に少なくなります。それでも全くひずみが無くなるわけではないのでやはり条件や環境によってはひずみの解放による衝撃音が生じますが、制振効果によって音はほとんど聞こえなくなります。

図1:消音 音の強さと残響時間

② 鋼板をやさしく包んで長期防食性能を発揮
もう一つ他社と違う特長があります。それは、シポフェースには「長期防食性能」が付加されていることです。これは、屋外にさらされている鋼板屋根を錆から守る大切な機能です。
鋼板屋根(=鉄)がなぜ錆びるかというと、水と酸素があるからです。ところが鉄はアルカリ性の雰囲気では錆びないのです。例えば、鉄筋コンクリートには中に鉄筋が使われていますがコンクリートが健全なうちは錆ません。
また、鉄は酸素があっても乾燥していれば錆はなかなか進行しません。博物館などに展示されている日本刀がさびないのは展示ケースの湿度が低くコントロールされているからです。
シポフェースのベース材は弾性ポリマーセメント系ですからアルカリ性です。そしてベース塗膜は防水性に優れていますから水を通しません。アルカリ性雰囲気でなおかつ防水性があるシポフェースの皮膜で覆われた鋼板(鉄)は簡単には錆びないのです(図2)。実験では塩水噴霧試験を行いました。400時間経ったサンプルの比較写真ですが、シポフェースはバツ印の痕跡が見える程度で錆は発生していません。一般屋根用塗料では錆もひどく塗装はふくれ、浮きあがって剥離しています。錆止めペイント(エポキシ系)を使ったものでもバツ印に傷を付けた所から錆が発生して周辺が少しめくれています。
図2:塩水噴霧試験 400h後

③ 省エネ効果は—遮熱性能・省エネ性能—

環境省ETV実証試験によれば、シポフェースの日射反射性能は図のように同じ明度で比べると一般塗料に比べて反射率が高いことが分かります(図3)。
シポフェースのN6グレー色を使った環境省LESCOM-envによるシミュレーション結果で3.2%の省エネ効果があると評価されています。N6グレー色の日射反射率は60%、白の反射率は87.6%ですから約1.5倍の省エネ性能が期待できます。
図3:塗料の明度と反射率曲線

弊社における実測温度から、シポフェースの断熱性能を加味して屋根を通して屋内に侵入する熱量から計算した結果では、最大25%の省エネ環境が得られる結果も出ています。
試験施工した屋根で、遮熱効果を赤外線写真表面温度で比べてみました。シポフェース施工の屋根は、無施工に比べて、屋根表面温度は約22℃下がっていることが分かります。(外気温20℃)(図4,5)

図4:屋根表面可視画像               図5:屋根表現サーモ画像

工場屋根で4年間の連続性能測定—性能の持続性—

肝心の遮熱性能ですが、シポフェースはトップコートに耐候性に優れた素材を使っていますから汚れにくく長期間遮熱性能を維持します。
尼崎の隣り合った工場棟で施工後4年間屋根裏に温度計を取り付け、無塗装とシポフェース塗装屋根との比較測定を行っていますが、4年間ほとんど性能の低下はみられません。図6,7から、シポフェースを施工した屋根と施工しない工場棟では、屋根裏の温度で夏場は20℃の遮熱効果があることがわかります。
おわりに、このようにもともと違う目的で開発した材料ですが、現在では環境改善、省エネ効果、長期防食性により投資コストを回収できる工法としてご採用いただきております。今後とも材料工法の改善に取り組みメンテナンスフリーの省エネ工法として確立していきたいと考えております。

図6:測定屋根外観                 図7:季節ごとの温度推移
担当 : 取締役大阪営業所長・取締役技術部長  山口 武志

社長の小部屋
9月に入り朝晩涼しくなりました。弊社では来たる9月20日にささやかではありますが、武生商工会議所で創立40周年記念式典と社長会長交代継承式を開催させて頂きます。
昭和49年9月18日に高橋会長、塩谷社長が手に手を取りまして、有限会社明光建商を設立して、皆様のお蔭様で40年を迎えることになります。最初は塗床工事から始まりまして、塗防水になり、全ての防水を手掛けて、その後塗装、シーリング、岩綿吹付とシフトして参りまして、その後景観工事を経由して環境即ち省エネ施工と相成りました。
施工内容は、シポフェースを始めベストフロアーになって参りました。昨今極め付け省エネ工事として、特に家庭用に最高の輻射冷暖房装置プラスチック仕様のクール暖を取り扱い開始致しました。この事によりまして、アベノミクスではありませんが、明光建商に三本の矢が出そろいました。
ご案内させて頂きました皆様方には、最初に竹田陽一先生の記念講演から始まりまして、来賓あいさつから、色々な歓迎催しでお待ちしております。秋の夜長のひと時、何卒満喫してお帰りいただけますれば幸いです。

Macebook
9月に入り、厳しい暑さも過ぎ去り、朝晩は肌寒い季節になりました。
いよいよ弊社の40周年記念式典が近づいて参りました。弊社にはお祝いのお花が届き、大変華やかです。
記念式典は、武生商工会議所にてたくさんのお客様が御出席して頂ける事になりました。ランチェスターの第一人者であります、竹田陽一先生の講演会から始まり、式典、祝賀パーティーに社長交代の継承式を行います。
社員一同皆様のお越しをお待ちしております。
当社は会長・社長・営業マン全員Facebookを行っていますので、ぜひご覧になって下さい。