おかげさまで現在、遮熱塗装システムのシポフェースは、北海道から沖縄まで各地で広く使われています。その用途はもちろん遮熱・断熱性能がメインですが、外壁などの防水性と透湿性を兼ね備えた性能も評価されています。
シポフェースは環境省ETV実証済み工法*で、無機有機ハイブリッド設計のベースを使用しています。遮熱断熱性能だけではなく、消音性能、防食性能に優れた塗材として評価されています。 そのほかに、スレートのアスベストの飛散防止にもなり、柔軟なベース材は防水性に優れ、機械施工ができるので工期短縮になる、など多くの特長を持っています。
2013(H25)年から省エネ法に基づき、一定規模以上の工場屋根への遮熱塗装は省エネにかかわる改修工事などでも届け出が必要になりました。弊社シポフェースは前記環境省の実証技術であり、NETIS登録技術**ですから届け出の基準をクリアーしております。
*環境省環境技術実証制度(ETV)(ヒートアイランド対策分野 実証番号051-1018)
http://www.env.go.jp/policy/etv/pdf/list/h22/051-1018b.pdf
**NETIS(国交省新技術情報提供システム)に登録(番号KK-100008-A)
http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/Search/NtDetail1.asp?REG_NO=KK-100008
今回はシポフェースの昔話を少し もともと、シポフェースの原型は1981(S56)年にスレート屋根の防水補強方法として特許出願された技術(1986年成立)に始まります。 その当時は遮熱という概念はなく、我々防水屋はもっぱら雨漏り対策が主要命題でした。防水や床・壁材、樹脂セメント、モルタルなどいろいろな材料、工法の研究開発テーマの1つとして、スレート屋根の防水・補強のテーマがありました。 臨界工業地帯を中心に工場関係ではスレートの建物が非常に多く、建物の老朽化に伴って、点検で屋根に上がるとスレートが割れたり、雨漏りが発生して対応に困っているということを聞いておりました。そのための補修材料の開発研究から今のシポフェースの原型ができました。
図1 老朽化スレート屋根

当時のスレート屋根防水補強方法 当時は、スレートには大量のアスベストが混合されていました。アスベストは現在では発がん性材料で使用禁止となっていますが、1970~80年代は無機質耐火性の補強材として使われており、年間30万トン近いアスベストが輸入されていました。屋根用波型スレートには強度向上と割れ防止のために15%のアスベストが入っていました。 スレートの防水補強用途には、セメントにSBRゴムラテックスを混ぜて吹付ける方法が一部で行われていました。しかし強度は優れているが耐候性が悪いために1年ほどで表面劣化して骨材がボロボロとれてきて、雨どいに詰まってしまうという問題が多発していました。 そこでEVA樹脂を使って、柔軟性があって耐候性に優れた吹付け式の防水材を開発しました。初代のシポフェースは「スレートン」名づけました。
厚塗りして雨漏り さて、強度や防水性の性能確認をして工場に隣接する研究所のスレート屋根で試験施工を行いました。重量の問題はありましたが、施工の首尾は上々でした。 スレートの上にもう1枚スレートが載っているような状態になり補強性能もしっかりしており、屋根に乗っても安心感がありました。弾性ポリマーセメント素材ですから絶対に雨漏れしないという自信もありました。 ところが数日後の大雨の時、「雨がポタポタもれる」と言われました。調べてみると、スレートのつなぎ目にもしっかり材料が入っており、これが原因でいわゆる「スガ漏り」を起こしたものとわかりました。 継ぎ目を補修材で詰めてしまうと却って不具合原因になることが分かり、材料設計をやり直しました。より柔軟な物性にして1mm程度の薄塗りができる材料にしました。スレートそのものの補強はプライマー含浸で強化する方法を採用し多くの物件の施工に当たりました。これがシポフェースの原型です。
当時も夏は暑かった——-トップコートを白くしたのはおまけ——- 材料の配合には白セメントを使って、トップコートには吸い込みを止めるのと同時に汚れを防止するためのトップコートを塗ることとしました。どうせトップを塗るなら下地のセメント色と同じ白色にしようということになりました。 これが結構評判が良く夏の工場内が“涼しくなった”と言われました。 1980年代は高度成長の真っただ中でした。しかし、2回のオイルショックを経験した日本は、省エネルギー・省力化では世界の先端を行く技術を積み重ねていました。1990年代になると地球温暖化問題が大きく取り上げられます。それと符合するように1980年代は地球環境は急に温暖化傾向が激しくなってきた時期と重なります。 今考えれば、トップを白くしたことは、「遮熱塗装システム」だったのです。それでも当時は遮熱とかエコとかは言われていなく、あくまでも防水・補強・耐久性がキーワードで、涼しくなったのはおまけの付加価値でした。
図2 トップを白にすると涼しくなった

その後、アスベスト問題、地球温暖化問題などがあって今のシポフェースに至るわけですが、続きはまたの機会に。
担当 : 取締役大阪営業所長・取締役技術部長  山口 武志
社長の小部屋
今回の明光ニュースのタイトルは『シポフェースの今と昔』と言う事で、弊社の山口技術部長のまとめで、お届けいたしております。今回は第1回目でありまして、全第4回まで予定しておりますので次回も御期待下さい。
ところで、小生は今回2週間続けまして、帝国ホテルでの祝賀会に参加させて頂きました。
最初は船井総研卒業後コンサルとして独立して2周年をお迎えした、酒井大介氏の記念式典で御座いまして、全国から60名がお集まりいただきまして、心温まり式典で御座いました。そして昨日は日本一の防水メーカであります、㈱ダイフレックス様の50周年記念式典に参加させて頂きました。
小生も長い間中部北陸の理事として、支援させて頂きました。今回50周年を迎えるとのことで、500人超えましての記念式典と懇親会に相成りまして、組合の総会と同時進行で行われました、記念講演の講師が竹中平蔵氏とのことで、拝聴させて頂きました。
竹中氏は講演会でこれからの経済に付きまして2020年オリンピックまで成長は続けられて、先般の東京オリンピックの経済効果や、その時に生まれました新事業などのご披露もされており、日本の財源が危ぶまれる中で、当面経済成長を続けられると言われておりました。
弊社も時代を先駆け_新事業と企業として、たゆまぬ努力と先見性を兼ね揃えて、社員やお客様とベクトルを合わせましての、50年先や100年先を見通しして前進してまいります。

Macebook
うっとうしかった梅雨も明け、夏の日差しが降りそそぎ、毎日額に汗をにじませる日々を迎えました。
弊社におきましては、繁忙期になりまして、営業マンから工事部員まで汗を拭う間もない毎日であります。
夏の暑さ対策に、シポフェースの導入をされるお客様は今次期大変増えております。シポフェースはすぐに施工・効果がでますので、真夏にまだまだ間に合います!ぜひ一度お考え下さい。すぐに対応させて頂きます!
当社は会長・社長・営業マン全員Facebookを行っていますので、ぜひご覧になって下さい。